センター試験対策 残りで100点以上、200点以上点数を伸ばすために

この記事は、2019年11月21日に「ドルフィン日記」に投稿したものです。今後、共通テスト対策の記事に書き換える予定です。

いよいよセンター試験まで残り2カ月となってきましたね。今回はこれぐらいの時期で悩むことが多いであろうセンター試験の対策について書いていきたいと思います。

このブログでは以前から何度も言っていますが、あくまで勉強の仕方の参考になるようなことを中心に書いていきます。今更わざわざ書く必要ないかもしれませんが、今まで自分で勉強の仕方を確立してきてそれでうまくいっている人はそれで行ってくれればいいのです。というよりむしろ、それでやるべきなのです。

しかし、僕も実際に塾で指導をしていて未だに勉強の仕方を確立できていない人がいることも確かです。そんな人たちに少しでも参考になればと思って書いていますので、まだ自分の勉強の仕方が確立できていない人は参考にしてください。

センター試験対策をする時期

センター試験対策をする時期についてですが、これは学校の先生や塾の先生などによっていつやるべきかというのは全然違うことを言うかもしれません。実際僕もそうでした。先生によって言っていることが違いました。

結論を言うとセンター試験対策を一から始めておけばいいのかという質問に対する答えは、1年生の頃から意識しておくべきだったというのが結論でしょう。

ただこの記事を見ている人の大半は、もう2ヶ月後にセンター試験を控えている人だと思います。そういう人に向けてのことをここでは先に書いておきたいと思います。

これについては一般的に何時からがいいかということは言いにくいです。自分のマーク模試の成績を見て考えましょう。マーク模試である程度点数が取れている(自分の目標点マイナス50点程度以内)のであればセンター試験の1ヶ月前から準備をすれば間に合うかと思います。1ヶ月では不安だと言うのならば、12月に入ってからセンター試験対策を始めれば良いでしょう。

一方でセンター試験対策のマーク模試でなかなか点数が取れていない人。そういう人は今すぐにでも始めた方が良いかと思います。

僕はどちらかというと後者で、河合塾の全統センター試験プレテストが終わってからセンター試験対策を始めたため、かなり大変でした。マーク模試でなかなか点数が取れない人に少し参考になるようなことを言っておくと、僕は全統センター試験プレテストから実際のセンター試験本番までで150点ほど点数が伸びました。

勉強の仕方によってはそれぐらい伸ばすこともできます。ので、今からでも頑張ってください。

何を使って対策をすべきか

ズバリこれは過去問だと思います。やはり過去問ほど質の良い問題はほとんど見かけません。

僕も仕事の関係でたまに問題作成をしますが、出来る限りセンター試験の過去問の質に近づけるためにものすごく苦労します。マーク模試も確かに頑張って作ってはいるけれどもセンター試験の過去問まではたどり着いていないというのが事実です。

なので特に現役生で過去問が残っているという場合は過去問を優先的に使いましょう。特に文系科目については過去問を使った方が絶対にいいと思います。

例えば現代文。現代文の模擬試験などを解いていると、確かにセンター試験と2次試験の記述型問題は全くもって違うものだと見えてしまうかもしれません。今回は模擬試験について細かいことを書くつもりはありません。

が、現代文については模擬試験と実際の入試問題の質の差が激しいと言わざるを得ません。模擬試験が1年に何回も行わなくてはならず、その上作成をしているのは基本的には予備校講師ですので、 予備校で普段の指導をしながら模擬試験の作成に当たるとなれば、一年間に(入試の回数が多い私立大学でなければ)1題だけ作成すればいい実際の入試ほどの質の問題は作成できないというのはやむを得ないかもしれません。

話を戻してセンター試験対策の話ですが、実際の入試問題を見てみるとセンター試験というのは非常に良く出来ていて、記述式の問題に対応する力があればセンター試験にも十分対応することができます。

勉強の仕方

センター試験はどの科目についても一般的に、時間配分が厳しいということがあるでしょう。例外として日本史や世界史などがあります。日本史や世界史などはそんなに時間制限は厳しくなく、比較的時間に余裕をもって問題を解くことができると思いますがそれ以外の科目、特に国語や英語、数学などの主要科目は最後の最後まで時間に苦しむ人は苦しむでしょう。

そういう背景もあり、英語や国語であれば80分、数学であれば60分ぶっ続けで練習をする人が多いように感じます。しかし個人的にはそれはあまりおすすめしません。これは僕の失敗経験談からです。先ほど書いたように主要科目は時間制限が厳しいということがあります。そのため僕は、出来る限り通しで練習をするようにしていました。

しかしそれをやっている中で、通しで練習しても結局できないところはできない、できるところはできるままだったのでこれでは意味ないと感じました。そのため方針転換をして、各科目各大問ごとの制限時間を計算し、その制限時間内でその形式の問題だけを過去問から取り出して練習するようにしました。

こうすることで苦手だった設問形式でも点数が取れるようになりかなり効率よく点数を伸ばすことができました。こういう経験があるからこそ、僕は過去問1年分を通してやるよりは大問ごとに分けて練習をすることをお勧めします。

各科目ごとの対策

さてここからが皆さんが一番知りたいであろう各科目ごとのセンター試験対策です。できるだけ詳しく述べていこうと思います。

国語

まず古文と漢文についてはきっちりと覚えるべきことを覚えましょう。これが第一です。古文と漢文については読解力が最低限必要なものの、知識があれば解ける問題が大半です。まず古文についていえば、用言や助動詞の活用が完璧かを確認しましょう。

その上で助詞の用法などを抑えられているかを確認しましょう。それでもまだ点数が取れないと言うのであれば、古典常識を覚えた方がいいかもしれません。これは漫画で勉強してもいいですし、あるいは過去問などを解いて実際に数を積んでいくことで勉強することもできるかと思います。

それから漢文については、句法をきっちり覚えましょう。漢文の重要語句はたかだか150語ぐらいですので重要語もきっちり覚えましょう。

それから問題となるのが現代文。はっきり言ってしまえば、現代文はこれからの時期そう簡単に点数が伸びるものではありません。なので自分の必要なセンター試験の点数と照らし合わせて、他の科目でカバーできそうと考えるのであれば現代文ではなくて他の科目で点数を取ることを考えた方がいいでしょう。

現代文というのはそもそも全ての科目の基礎となる思考力を試すものですので、残り数ヶ月でそう簡単に伸びるものではないというのが現実です。また、現代文というのは失敗する時にはものすごく失敗してしまうということがあるのもまた事実です。現代文に頼っているような点数の想定をしているとなかなか思うように本番全体として点数が取れないということが考えられます。そういうこともあり個人的には、現代文よりは他の科目にかけることをお勧めします。

しかしどうしても現代文の点数が必要という人のために。ここから現代文は勉強するのであれば正直過去問しかありません。先ほど書いたように、現代文については特にセンター試験の過去問とセンター試験を想定したマーク模試の問題の質に非常に差があります。ということを考えると、マーク模試の過去問などを使うよりはセンター試験の過去問を使った方が圧倒的に勉強になることは確かです。過去問を使って自分の解き方を確立しましょう。

数学

数学については2016年以降、問題の数が変わっています。その一方で、多少の変化はあるものの形式には大きな変化が見られません。そこで過去問を使うのが良いでしょう。僕の場合、数学ⅠAも数学ⅡBも 、第1問と第2問にそれぞれ15分ずつ、残りの選択問題にそれぞれ10分ずつ配分し、見直し時間及び解けなかった問題を6時間に残りの10分は出ていました。

このような時間配分の計画から、自分が苦手な設問形式のみを取り出してその時間配分より数分短い時間で解くという練習を積み重ねました。先ほども書いたように、僕も最初の時期は60分間ぶっ通しで練習すると言うことを何とかしていましたが、形式別での練習の方が明らかに練習になるかと思います。

例えば僕の場合、数学①の確率の問題が苦手でした。記述式では点数が取れていたのにセンター方ではいきなり点数が取れなくなるということがよくありました。そのようなことを踏まえ、確率の問題だけを取り出して8分間で解くということをまとめて10回分ぐらい行いました。それによって確率の得点率は一気に上がりました。

英語

英語も受験生によって苦手な設問形式に差があると思います。どちらかと言うと苦手な受験生が多いのは4番の B・広告読解の問題や5番の物語文だと思います。ここのところをその設問形式だけを取り出して練習することで僕は得点率を上げました。それから英語については、問題を解く順番も考えました。具体的にどのように考えたかと言うと、どこかの問題で想定以上に時間がかかった場合を考え、各問題を自分の想定している時間配分より3~5分程度短くして、あえてあせっている状況を作って解いてみました。

その結果、第一問と第2問の発音アクセントの問題や文法問題はあまり点数が変わりませんでしたが、長文問題は焦っていると点数が半分近くがあることがわかりました。そのため僕は、あせっている状況でもいつも通り得点することができる文法問題を一番最後に解くようにしました。このやり方が全員に当てはまるとは言いませんが、このような研究は皆やるべきだと思います。

自分の英語力の100%を本番で出し切ることはほぼ不可能ですが、今は50%しか出し切れていないものを80%まで出すようにすることは、このような研究で可能かと思います。

理科

理科と社会については科目ごとに違うということがあまりありませんので、まとめて書きたいと思います。まずは理科から。

理科については二次試験対策を継続するのが一番かなと思います。ただし物理についても化学についてもそれから生物についても、 二次試験より知識問題に比重が置かれているという傾向を踏まえ、教科書を利用して知識を確実に埋めるということを僕はしていました。2次試験の対策ができていれば知識もある程度は終わっているかと思います。なので教科書を通読し、少しでもヤバいなと感じる単語があったらそれを確実にチェックしていくということを3度ほど繰り返しました。

理科についてはセンター試験の本試験と追試験の難易度の差が少しあります。それを踏まえて特に高得点を目指したい人は、最後に追試験の過去問を50分で解くことをお勧めします。僕は理科についてはマーク模試でもある程度点数が取れていたので、追試験の過去問で、本番が通常より難しかった場合を想定して50分間で解くという練習を何度かして終わりました。それで点数は取れたので点数が現時点で取れている人はこれくらいの勉強方法で良いかと思います。

一方で現時点で点数が取れていない人ですが、市販のセンター試験対策の問題集を使うといいでしょう。各予備校がが出しているマーク模試の過去問をまとめたタイプの問題集ではなくて、分野ごとに扱っている問題集が良いかと思います。これを使って分野ごとに苦手を潰していくことができると思います。

社会

社会についてはまずは暗記、次に暗記、最後に少し演習というのが基本的な流れです。まず暗記しないことには始まりませんので覚えるべきことを覚えましょう。

その上で残り一か月で過去問を使って演習しましょう。センター試験の社会系の科目は間違いの選択肢の作り方がもうある程度決まっています。例えば日本史であれば、 最上徳内と近藤重蔵を入れ替えてくるなどある程度間違いの選択肢の作り方が過去問演習をすればわかってきます。そうすることで実際の問題への対応力を高めることができます。

ただし当然ですが、この問題への対応力を高めるためにはその基本として知識が必要です。二式が終わっていない人はそこをしっかり覚えることを優先しましょう。


今回は久しぶりにこんなに長い記事を書きましたが少しでも参考になってもらえるとありがたいと思います。

受験

Posted by dolphin