2023年度 大学入試共通テスト 数学ⅡB分析速報
2023/01/14〜1/15に、大学入試共通テストが行われています。例年通り、僕も受験生指導の立場として共通テストの問題を分析します。
ここでは大学入試共通テストの分析を速報します。
問題を解きながら記事を更新しています。最初に記事を執筆している18:45現在、まだ公式には問題を入手していません。随時更新します。現時点では一部、誤った情報が含まれる可能性があります。
数学ⅠAについても分析を公開しています。
全体では計算量が減少、問題の意図もわかりやすくなった
昨年は数学ⅠAに続き大変な思いをした受験生が多かった数学ⅡBであるが、今年度はやや易化したと考えられる。
昨年の問題の特徴として、計算量が多いこともさることながら問題の意図が汲み取りにくいという特徴があった。問題が考えさせようとしていることを理解するのが大変だったのである。
22年度 | 21年度 | 20年度 | 19年度 | 18年度 |
43.1 | 59.9 | 49.0 | 53.2 | 51.1 |
昨年度は平均点が30点台を叩き出した数学ⅠAに引けを取らない平均点の低さであり、数学ⅠAとダブルパンチを受けたような格好になった受験生も多くいた。今年度はやや平均点は上がると予想する。
トピック
数学ⅠAと同様、易化したと考えられる。
対数が無理数であることの証明をすることが求められた。よく考えて勉強してきた受験生にはときやすかったと考えられる。
第2問で、桜の開花時期を積分計算によって予想する問題が出題された。数学ⅠAの二次関数と同様、問題文を理解するのに苦労した受験生も多いと思われる。
第4問では複利計算が出題された。発展的な問題としてさまざまな問題集で扱われている問題であり、日常を題材にした問題としては取り組みやすかったと思われる。
来年度以降の受験生へ
第1問〔2〕では、対数が無理数であることを証明する問題となっていた。僕は普段指導している受験生に対して、背理法を使うのは何故かという話をした上で、対数が無理数であることの証明問題も扱ってきた。数学Ⅰにおいて、平方根が無理数であることの証明は扱うが、どうして背理法を使うのかまで説明されることは少ない。ただただ考え方を覚えるのではなく、どうしてその考え方で問題が解けるのかという、数理科学を学ぶ上での根本的な部分を考えながら学習を進めることが求められる。
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