【数学Ⅱ 図形と方程式】円の接線の方程式とその使い方
数Ⅱで円の接線の方程式を習ったけど忘れてしまった・・・どうやって使えばいいかわからない・・・という方は多いと思います。今回はそんな方のための記事。
実際に僕も指導に当たっていて、これを覚えていない、あるいは使いこなせていない学生さんは多いと感じたので、できるだけ丁寧に確認していきます。非常に簡単な例題を用いていますので、これを理解したら問題集等を使って実際に使ってみる練習を必ずしましょう。
円の接線の方程式
まず、円の方程式を表す式から。証明の仕方はいくつかあります。例えば、点と直線の距離の公式を使うなどといった方法が考えられます。が、それらは教科書や参考書を参照してください。ここではポイントを押さえて解説していきます。
\(点(x_1,y_1)\)における円\(x^2+y^2=r^2\)の接線は、\(x_1x+y_1y=r^2\)で表される。
この結果自体は覚えておきましょう。証明を求める問題はあまり見たことがないので、証明は理解しておけば問題ないと思います。点と直線の距離の公式と、円の中心から接点に引いた直線が接線と直行することを用いれば証明できるでしょう。
そして、これを拡張して次の結果も成り立ちます。
\(点(x_1,y_1)\)における円\((x-a)^2+(y-b)^2=r^2\)の接線は、\((x_1-a)(x-a)+(y_1-b)(y-b)=r^2\)で表される。
円の2乗を実際に掛け算の形に戻して、そのうち一方のみを接点の座標に変えればいいということですね!
実際の問題への対応
では、実際の問題にはどうやって対応すればいいか確認していきましょう。
問題1
円\((x-3)^2+(y-2)^2=25\)を考える。この円の接線のうち、接点の座標が(6,6)となるものの方程式を求めよ。
(オリジナル問題)
実際にこの問題を考えていきましょう。
接点の座標が示されていますから、それを利用して上の公式を使えばよさそうです。
$$上の式で言う、(x_1,y_1)というものが(6,6)に相当するわけですね。$$
実際に上の式を使って考えてみれば、
$$円(x-3)^2+(y-2)^2=25の、$$
$$点(x_1,y_1)$$
における接線の方程式は、
$$(x_1-3)(x-3)+(y-2)(y_1-2)=25$$
となります。これを使っていきましょう。
【解答】
$$円(x-3)^2+(y-2)^2=25$$
の、点(6,6)における接線の方程式は、
$$(6-3)(x-3)+(6-2)(y-2)=25$$
したがって、
$$3x+4y=42\cdots(答)$$
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